龍安寺は、禅宗が盛んだった室町幕府の管領、守護大名で、応仁の乱の東軍総帥でもあった細川勝元が 宝徳2年(1450年)に創建した禅寺です。 衣笠山山麓に位置する龍安寺の所在地は、藤原北家の流れを汲む徳大寺実能以来、徳大寺家の山荘であったところを 細川勝元が譲り受けたものです。 初代住職として妙心寺5世住持の義天玄承(玄詔)を迎えました。 庭園は、幅22メートル、奥行10メートルほどの敷地に白砂を敷き詰め、帚目を付け 15個の石を一見無造作に5か所、点在させただけのシンプルな庭です。 最大の特徴は、「水を感じさせるために水を抜く」ということで、水を見立てられるようなもので 白砂も大海をイメージし、岩は島というより山に見えます。 室町時代末期の作で、特芳禅傑らの優れた禅僧によって作られたものと伝えられているそうです。 15個の石は、庭をどちらから眺めても、必ず1個は他の石に隠れて見えないように設計されているといいます。 しかし、中の部屋から1か所だけ15個の石全てが見える位置があります。 |